生きているから仕方ない!

怒りやストレス…仕事でネガティブになることもあるさ

看護師が怒りをコントロールする必要性

怒りは自分から冷静さを奪い、間違った判断をさせる要因になります。怒りが原因で医療ミスを連発することがあれば、患者にも現場にも迷惑をかけてしまうでしょう。怒りを抱えている状態は、心が不安定に傾いているので、周りに良い影響を与えることはありません。自分では意識していなくても、少なからず顔に出ていることも多いです。人は怒っている相手には近付きたくないという心理があるため、患者や仕事仲間から敬遠される要因にもなります。

働きやすい職場づくりのためには、看護師一人ひとりのアンガーマネジメントが大切です。これは怒りをコントロールすることを指し、人によりベストな方法は異なります。いろいろな方法を試してみて、自分に最適な方法を見つける必要があります。たとえば、負の感情に気付いた時は、瞬時に思考を止める方法があり、それにより怒りの増幅を抑えることが可能です。怒りの感情を抱えているほど、ネガティブな思考に傾きやすいので注意しましょう。

人が怒りを抱く時、その多くは原因となる相手がいます。相手が時間やマナー、ルールを守らないからと怒りたくなる状況はあるかもしれませんが、感情的になる前に一呼吸置くことが大切です。6秒ほど時間を置けば、脳内で怒りのピークが過ぎると言われています。相手に何か意見する時は、6秒置いてから話すようにしましょう。自分自身が怒りをうまくコントロールできなければ、それが原因で相手との関係をより悪化させる可能性があるのです。

怒りをコントロールする良い方法

医療機関は病気や怪我をした人が来るところで、やるせない感情の矛先が看護師に向かったり、理不尽な行動として出たりすることがあります。それで看護師のストレスも溜まり、離職や休職のきっかけになることも少なくありません。そのため、最近ではアンガーマネジメントを、研修に取り入れる医療機関も増えてきました。アンガーマネジメントとは、人に不可欠な感情である怒りを、適切にコントロールするスキルのことを言います。

アンガーマネジメントで実践したい方法は、6秒ルールです。怒りを引き起こすホルモンの関係で、6秒以上待つと理性的な思考や行動ができるので、怒りの感情が湧いたら6秒数えましょう。加えて、自分の怒りを分析して、点数化するのも良い方法です。その際、怒りの強さのほか、自分が何に対して、どんな状況で怒りを抱いたのかを併記します。すると、自分が怒りを抱きやすい状況や傾向を把握でき、怒る場面を避けたり、減らしたりすることが可能です。

アンガーマネジメントで役立つのが、自分の考えの癖を把握することだと言えます。長いキャリアを持つ看護師ほど、自分の考えを明確に持っている人が多いですが、理想やあるべき姿を意識しすぎると、その基準に外れている人に怒りを抱くようになってしまいます。こうするべき、こうあるべきという考えを他人に当てはめることは控え、自分がコントロールできないことに怒りを抱くのは野暮と考えることも、アンガーマネジメントでは大切です。

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